ラウンドナップ・コンサルティング公式ブログ 代表中山陽平が記事執筆。コンサルのノウハウ進化のための情報収集の一部を発信中。2004年〜開始。

「シェフの話」から見る「主役を見失うことの怖さ」と「メソッド病」

20130121_dont-miss-featureCopyBloggerに普段とちょっと変わった面白い記事がありました。

CopyBloggerはインバウンド・マーケティングやコンテンツマーケティング系のブログです。なので普段はそういうハウツー記事やノウホワイ記事が多いのですが、この記事は物語形式を取った印象に残る話でした。

そしてこれ、とてもWEBマーケティングにおいて大切な話だと思うんです。お客さんとちょくで接するWEB担当者や営業担当者、コンサルタントの方は特におすすめしたい記事です。ご紹介していきますが、元記事もぜひご覧ください。

物語の概要

まず元記事です。こちらです。

▼The Great Chef and The Failing Restaurant | Copyblogger :
http://www.copyblogger.com/ingredients-are-everything/

この話は

  1. 凄まじく腕のいいシェフのレストランが、なぜかだんだん傾いてきた
  2. なんとか回復させようと、最高の食材を使ったり、内装を変えたりと様々なことをしたが客足は遠のくばかりだった
  3. どうしようもなくなったシェフは、老シェフの所に短期間見習いに行き、自分に足りないものを見つけようとした
  4. しかし、結局見つからず、あきらめて去ろうとしたが、今まで一度も口を開かなかった老シェフが「君は、自分の何がいけないと思う?」と問うた。シェフはそれは分からなかったと答えた。
  5. すると老シェフは「素材だ」ともらした。シェフは反論した「自分は、最高の食材を自分の手で探して持ってきている、素材に問題が有るはずはない」と
  6. すると老シェフはこう続けた「そう、最高の食材だ、君は最高の食材を使って、最高の、度肝を抜く料理を作ろうとした。なぜなんだろう、【食材の時点ですでに最高なのに】」
  7. シェフは「何を言っているのか分からない」と首を傾げた
  8. 老シェフは言った「食材に対する敬意が足りない」と。最高の食材がすでに目の前にあるのに、なぜそこから「最高の料理を創りだそう」と考えるのか?

意訳ありますが、概要としては合っていると思います。

主役を見失うことの怖さ

この話を読んで感じたのは「主役を見失うことの怖さ」です。

確かに経験上、主役を見失ってしまうと「結果が出なくなる」ことがとても多いんです。

そしてその時何を主役だと思っているかというと、大概の場合「自分を主役にしてしまっている」。

なぜこれが問題かというと、

  • 本当に貢献すべき相手を見失っている
  • 誰に対してどんな利益を与えるべきかを見失っている

ということだからです。

どういうことかというと、例えば私が誰かのコンサルをするとしたら、例えば「そのお客さんの利益を最大化する」を目標にすべきです。しかしそうではなく「自分が他の新規顧客にアピールできるような事例を作る」になってしまう時、無いでしょうか。

私も10年前、駆け出しのデザイナーだった頃は、正直やってしまっていました。

先ほどの話で言えば

先ほどのシェフの話なら

素材の魅力を、レストランに来てくれる人に、あますことなく最大化して伝える

のが目的であるべきなのに

素晴らしい料理を作って、人を驚嘆させる、賛美される

ことが目的になってしまっています。

個人的な目標ならそれでいいですね。でも、人と人とのやりとりであるビジネスの側面から考えれば、これはNGです。

本当に気をつけるべきはもっと細かいところ

とは言え、こういった大枠の事例は「分かりやすい」事例とも言えます。気を引き締めていれば恐れるに足りません。

しかし怖いのは、もっと細かい話になった時です。この「主役を取り違える」と起きがちなのが「メソッド病」です。

「メソッド病」とは?

集客にしても見込み客育成にしてもクロージング段階にしても、WEB戦略やWEBマーケティングに関わる場合に陥りがちなのが「メソッド病」です。

 

…「メソッド病」は私が勝手にそう呼んでいるだけです。

意味としては「自分の中の定番のやり方や、物事の捉え方を、疑うことなくだれにでも当てはめて施策を立案・実行・評価してしまうこと」とだと考えています。

WEBは数値で定量的に取れるデータが多いので、特にメソッド病が蔓延しやすいです。そうですね、広い意味では「ハウツー病」といっても良いかもしれません。

ではこれがなぜ「主役の取り違え」に当たるのか。それは、メソッドを疑うことなく当てはめるということは「メソッドが主役」になっている状態だからです。

そうは思っていないかもしれませんが、メソッドを無批判に使うことは

「メソッドの汎用性とその効果を証明するために、お客さんを使っている」

ということだと、私は思っています。

われわれは要するにシェフ。素材とお客様の舌を結びつける

お客さんがいます。事業を長い間やっています。WEBでの集客がうまく行っていません。どうしたらいいでしょうかと、始業時間早々に電話で相談が来ました。

その時主役は誰かというと

「お客さん」と「お客さんのお客さん」です。クライアントと最終的な買い手です。その間にいるコンサルタントやWEB担当者が主役ではありません。

ここで「主役を取り違える」と例えば

  • こういう実績を作りたいから、こういう方向で持って行こう
  • 前やった、似た業種のやり方に添ってやっていけば、うまくいくはずだ

となります。

しかし、本来は

  • お客さんの状況や環境を聞き、業界の動きや基礎知識を得て
  • それをもとに、どうやったら市場が喜んでくれるものが提供できるか考え
  • それを実現したいので、こういう方向で持って行こうと考え
  • 今までの経験の中から、近そうなやり方を持ってくるなどして、方針を作る

というようなステップのはずです。

仮説思考として、うまく行った事例を元にうまくいきそうな方法の当てを作るのは間違っていません。

しかし、仮説はどこまで行っても仮説です。批判の目を向けなくてはいけないですよね。

大切なことは書きだしておく

特効薬の1つは「紙に書き出すこと」です。実際に、私はやっています。

この案件を通じて、私は、誰を、どのくらい、どうしたいのか

  • 私は、クライアントの、リピート率を、25%、コストそのままで向上させたい
  • 私は、クライアントのお客さんの、商品に対する満足度を、アンケート結果上で1ポイント上昇させたい

大概にして「誰を」は複数ありますね。ステークホルダーの数によりますね。

書くとね、覚えますし、なんとなく客観性帯びますよね。

社内でも同じ

これは社内事案でも同じです、関係者それぞれに対してどういう価値を提供すればいいのか、相手ごとに書きだしておくと、うまく全体を動かしていくことができます。

人はみんな違いますので。同じ考え方をしていることの方がレアです。違うのが当たりまえです。

終わりに

そんな、いろいろな刺激を与えてくれる記事でした。

のハウツー、個別具体論ではありませんでしたが、大切なことかなと。
原文もぜひ御覧ください。

 ▼The Great Chef and The Failing Restaurant | Copyblogger : 
http://www.copyblogger.com/ingredients-are-everything/

 

photo by hebdromadaires

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