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ラウンドナップ・Webコンサル代表の中山です。
開業の際にウェブをどう活用するか、それを考えるタイミングがまず重要だと考えてください。
少なくないケースで、開業した後に、ウェブの活用を考え始める方が多いのですが、基本的には「開業する前に出来上がっている」状態を目指すべきです。
商売を始めてしまうと、日々の仕事に忙殺される
今の時代、どんな業種でもホームページは規模の大小こそあれ必要です。
特に新規開業の場合は、実店舗商売、地域商圏の商売であればリアルとネット両面での露出や認知拡大、その上での集客が必要になります。
通販など非実店舗の商売であればネットが主戦場ですとから、より一層どうやってネットでお客さんを集めるかを考えなくてはなりません。
しかし、実際に会社が立ち上がって店舗などもオープンすると、想像以上の業務が発生するものです。
また、立ち上げ時はオープニングでお客さんが来てくれたとしても、少し経つと一気に客足は落ちがちです。そうなると、精神的にも追い詰められてしまい、冷静な判断ができなくなってしまいます。
なので、最前線に出る前に、先に用意しておく方が良いのです。
特にホームページを中心としたマーケティングを考えることは、様々な気づきにつながる
私は、「ホームページ作成を通じて商売の棚卸をすること」がとても大事であり、せっかくホームページを作るなら、それをやらなければ半分くらい時間とお金をドブに捨てていると思っています。
どういうことかというと、ホームページには商売のエッセンスを凝縮させなければならないため、ある意味「自分たちのコピー」を作る作業に近いものになるのです。
そのため自然と、従来向き合わない自分たち自身について、洞察の目を向けることになり、同様に競合他社やお客様に対しても考えることになります。
こうしていると「なるほど、自分たちってこういうことがしたかったんだな」ですとか「こういうところが求められていたのか」などの気づきがたくさんあるんです。
そしてこれは、これから開業する人にとっても有益です。
まだ商売をやっていないので棚卸しということではありませんが、自分がこれからどんな会社を作って、どんなお客さんにどう思ってもらいたいかを考えることで重要な化学変化が起きます。
それは、頭の中でもやもやと曖昧に持っていた事業に対するイメージが、文章と画像を中心としたホームページという形に「結実」することです。
そして、売り方を考える中でマーケティングやセールスの方向性も見えてきます。
今まで見えなかったことが見え、やるべきことが見えてくる。
開業時のウェブ活用というと、やれ販促にどう使うか、ですとか、顧客フォローを効率よく行うですとか、そういった部分ばかり語られます。
しかし、私は1番価値があるのはこの「結実」のプロセスだと確信しています。
実際、これを真剣にやってもらって、事業計画を練り直したり、より現実的にしていったお客様も経験しています。
ぜひ、開業時のウェブ活用はその側面を見落とさないようにしてくださいませ。
その上で、テクニカルにどういうウェブ活用ができるのか
そのような大前提のもとに、開業時にどうウェブを活用するかというと、とにかくまずは認知の拡大と、地域への溶け込みでしょう。
まずは知られなければ意味がありません。そして、新しいお店ができた時、近隣の方がどう思うか、それは「どんな人がやってる、どんな店なんだろう」です。
露出のためには、GoogleマップやYahooマップ、あるいは地域の情報ポータルへの掲載は必須です。また、キャッシュレス決済系に加盟することで知ってもらえる機会など、様々な露出経路がありますから、まずはそれを網羅しましょう。
この時、ホームページがあるとお客さんの心に残りやすくなります。地図に店名と営業時間と一言コメントだけでは、興味を持ってくれた人に、欲しい情報を伝えきれません。
数ページでいいのです。デザインはお客さんに「このデザインと作り、ちょっと不安」と思わせるようなものでなければ、最初はそこまで拘らなくても大丈夫です。
飲食店ならメニュー、店内写真、中の人の顔、フェア、こだわり。それくらいでまずはOKです。ポータルサイトに掲載すれば、その辺りは自然と載せられますが、自前の集客を他者に頼るのはリスクが高いです。できるだけ自分たちの努力と自分たちが所有しているもので、完結できる姿を目指してください。
また、情報収集にもウェブは便利です。お客さんはなにを求めているのか、最近はなにが流行りなのか、積極的に情報を集めて、使って行ってみてはいかがでしょうか。
繰り返しになりますが「開業準備の段階でホームページは持っていて、ウェブをどう活用するか先に考えておく」ことが大切です。