ラウンドナップ・Webコンサル代表の中山です。
独自ドメインの価値については、以下の記事でもお伝え致しましたが、では事業部やサービス毎に別のドメインを取得した方が良いのか、という点で悩まれる方もいらっしゃいます。
実は、ドメインを分けるかというのは、なかなかセンシティブな問題です。見た目の話だけで終わらないからです。
一概に言えないので、まずはパートナー会社に相談してみることをお勧めします。
具体的には、大きくは以下の3点をチェックすることをお勧めします
- ホームページが複数に分かれることになり、管理工数・手間が増えてしまわないか
- SEO的に効率が悪くなってしまわないか
- インターネット広告の運用に支障は無いか
そのマイナス面を上回るメリットが期待できるのであれば、別ドメインでホームページを立ち上げても良いと思います。
ドメインを新規に取る必要は必ずしもない
ちなみに、ホームページを分けても、ドメインは1つで済ませることもできます。一番メジャーなのはサブドメイン(ホスト名)を分けるという形です。
具体的には
- サイトA:www.roundup-sample.jp
- サイトB:recruit.roundup-sample.jp
と、前の所を別にするのです。この場合ドメインは1つで済みます。
商標をそのままドメインに使いたい、あるいは全く別のサービスとして切り離して見せたいなどの理由がなければ、少なくとも新ドメインよりはサブドメインの方が管理コストが安いので、サブドメインがよいでしょう。
また、同じ会社のホームページなのだなと伝わるので、顧客の水平移動がスムーズになり、シナジーが出しやすくなります。
無闇に新規ドメインを取るのではなく、一度立ち止まって考えて頂ければと思います。
1.ホームページが複数に分かれることになり、管理工数・手間が増えてしまわないか
作り方にも寄りますが、大体のケースで「ドメインを分ける=もう一つのホームページを立ち上げる」ことになります。
もちろんそうなると製作費用がかかります。また、その後の運用面も手数が増えるので、自社で行っているのであれば、担当者の負担増加、漏れ発生率アップに気をつけなくてはなりません。
また、外部に委託している場合は月額の管理費用が増えるでしょう。それを織り込んでおく必要があります。
2.SEO的に効率が悪くなってしまわないか
SEO面もドメインの影響を受けます。
ホームページは分けたが、新しい方はそれほどまだ載せる内容もない、載せるとしたら、それまでのホームページと似たような内容になってしまう…という場合は、時期尚早と考えて下さい。
そのままでは検索エンジンからは「元々のホームページの類似バージョンだから、上位に出す必要はないな」と思われてしまう可能性があるからです。
また、大したコンテンツがない状態なら、勇み足でドメインを取得して新ホームページを作るより、既存ホームページの中に特設エリアを作って、そこで改善を繰り返してサービス自体を育て、将来性について吟味すべきです。
既存のホームページ上でコンテンツを作れば、既存のホームページとのつながりの中で評価されるので、検索での露出は上がりやすい点も見逃せません。
(この辺りはGoogleのアルゴリズム次第なので、深入りはここでは避けますが、基本は既存ホームページの中に収められるのならそうした方が良いです)
その中で「これはいける」「反応が取れる」「一気に投資しよう」という判断ができれば、そこの段階で新しいホームページが必要なら、作れば良いのです。
3.インターネット広告の運用に支障は無いか
広告を運用している場合、影響が出る恐れがあります。担当者、あるいは運用を依頼しているパートナー会社に、最低でも1ヶ月前、できれば決まったらなる早で相談した方が良いです。
なぜなら、例えばリスティング広告であれば
- 同じ広告グループの中に、複数の異なるHPをリンク先として設定できなくなり、設定変更が必要になる
- 複数の異なるドメインから、同じキーワードに出稿してしまい、無駄が生じる
といった可能性があるからです。(※他にもありますが、省略します)
また、広告出稿しているサービスの場合、新ホームページに広告用ページが移動したことをきちんと共有していないと、広告をクリックしても「ページがありません」になってしまい、大きな無駄出費になってしまいます。
この辺りは必ず連携して進めることをお勧めします。
経験上、ドメインを複数取るメリットはあまりない
私の経験上は、商標やサービスブランドが異なり、管理する部署も違うようなケースまでいかなければ、複数ドメイン(サブドメインも含む)で分けた方が良いケースはほぼ無いです。
それより、管理工数増加やSEO・広告の面倒ごとが増えることの方が気になります。
ドメインは確かに安いですが、だからといって無闇に取得することはお勧めできません。