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「小売業」のWebサイト作成・運営のポイント

小売業というと幅広いですね。価格もターゲットも規模感もさまざまです。

従いまして、個別の各論はあると思いますが、ここではあくまで総論についてポイントをお伝えします。

この土台の上に個別の各論ノウハウを載せていってみて下さい。

前提:サイトの目指す目的によって大きく2つに分かれる

まず大前提として、サイトが目指すものによって小売業のホームページは大きく2つにわかれます。分けて考えた方が分かりやすいです

具体的には、主目的が「サイト上での物品販売」なのかそれとも「来店誘導」なのか、です。

いわゆるECサイトは、100%前者ですし、通販をおこなっていないアパレル路面店などは後者、雑貨店や書店でネット販売をおこなっていない場合も100%後者ですね。

サイト上で通販も行なっているし、来店もして欲しいというパターンもあります。いわゆる通販でオーガニックコスメを打っているけれども、表参道の店舗にも来てほしいみたいなパターンですね。

デパートなどに展開している大手小売業者は、大概そのパターンかもしれません、ケーキなどナマモノ系は店舗100%でしょうね。

1.サイト上での物品販売を主目的にしている場合

通販主体のサイトの場合は、言ってしまえばこれはECサイトのノウハウが必要、ということになります。

言葉を変えると

  • 相手の目の前に物が無い状態で
  • 文章や画像、動画などの「視覚」「聴覚」からの刺激のみで
  • 商品を欲しくさせる

というテクニック・ノウハウとなります。ECサイト・Eコマースは専門Webコンサルタントがたくさん存在する領域ですので、始めるという方は、ECサイト系のノウハウ本やセミナーなどで、知識を得る、あるいはWebコンサルタントのサポートを受けることをお勧めいたします。

最低限抑えておくべきことは「Web上でものを売ることの難しさ」

ただ1点、WEB上でものを売るというのは想像以上に難しいです。

実世界で3,000円の衝動買いは、わりと気軽にありますが、ネット上で3,000円を衝動買いするのはその100倍敷居が高いです。それは決済が面倒くさい、信頼できるかわからないなどさまざまな理由があります。

なんとなくWEB上に商品を置いておけば、それだけでそれなりに売れるのではないか、と考えている方がいればそれは、非常に危険です。そこだけは押さえておいて下さい。

◯◯を売りたいではなく、売れるものはなにか?から始める

ネット上では「売れるもの」と「売れないもの」があります。例えばどこでも売っている商品は、よほどの圧倒的低価格などでない限り売れませんよね。また、実際に触らないと判断できないものも売れません。

売れるものは

  • 同じ商品を扱っている競合が少ない、あるいは後発でも勝てる
  • 分かりやすい
  • マーケットがすでにある ものです。

極端に言えば「みんなが知っているもので、しかも見た瞬間に“こういうの欲しかったんだよね!”といってもらえるもの」です。

そういうものをまず探すところから、あるいは自社でそういうものを出せないか考えるところからが、ECサイトのスタートです。今扱っている物をどうやったら売れるか?という考え方は、その商品が偶然にも「売れるもの」ならいいですが、そうではなかった場合、かなりの苦戦を強いられます。

まずは売れるものはなに?ということからはじめることをオススメします。これは店舗誘導の場合も同じで、「どんな見せ方をしたら来店してもらえる?」と考えるべきです。

見込み客リストの獲得がキー。一発で売れない商品は特に。

さらに、販売については、その場で即販売すると言うよりは

はじめてサイトに来てもらってすぐは売れない、その後何回か来てもらって、購買に至る

というイメージが適切です。そしてそのためには「もう一度二度三度来てもらう仕組み」が必要です。

その時に着目すべきなのは「顧客リストの獲得」です。平たく言えばメールマガジンのリストなどです。

そのリストを、原価割れセールでもキャンペーンでもなんでもいいのでとにかく集め、その中の5%なり1%が商品を買ってくれるというサイクルを作っていくことが、大事です。

「見込み客育成」「見込み客フォロー」最近の言葉だと「リードナーチャリング」です。

とにかくリスト活用は必須です。しかもハウスリストが適切です。  他のメルマガに広告を出して集客というのは、カンフル剤にはなるかもしれませんが、その場限りです。

自社でいかようにもコントロールできる、しかも一度手に入れればコストが掛からない「ハウスリスト」の量と質が、ECサイト含めて小売業の最も大切なポイントの1つになります。

これは、リアルの世界での小売と同じですね。例えば結構なものを無料サンプルでプレゼントするのもそうですから…。

いかに買い手に寄り添えるかが勝負

買い手の気持ちに寄り添って、それに合わせてキャンペーンを打ったりメールマガジンを発行したりできるかどうかが、大きなポイントになります。また、売場作り=サイトの作りです。これもお客さんの気持ちに以下によりそうかです。

おでんはなぜ夏の終わりには売りだすのか?というような内容の書籍がありましたが、あれはまさに「お客さんの気持ちに寄り添った結果」です(この理由は、書籍をご参照下さい)

とにかくここがポイントになります。

繰り返しになりますが、EC・Eコマースに関しては専門のノウハウがありますので必ずそちらもキープして下さい(オススメの物はありますので、気になる方は一声お掛け下さい)

2.来店誘導の場合

続いて、来店誘導の場合です。

来店誘導の場合も基本的に「買い手の気持ちに寄り添う」という点ではECサイトと代わりがありません。違う点はアピールするものが「ECサイト上の商品ではなく、店そのものだということ」です。

来店誘導の場合、難しい点があります。それは

ネット上でお店の存在を知って、リアルの店舗に向かう、という流れを作るのが難しいという点です。誰しも知っているような有名店なら、そのお店の名前で検索して、地域の店舗のホームページに勝手に来てくれます。

しかし、まだあまり知られていないような店はそうはいきません。また、新規顧客獲得をしたいなら、なおさらです。貴方の店を知らない人が対象なのですから…。

偶然見つけてもらうには?

とは言え、ネットから集客出来ればそれに越したことはありません。そのためには、どうやって潜在客にアタッチするかが勝負どころになります。

まだあなたの店を知らない人にアプローチするために、使えるチャネルは大きく2つ、それは

  • ソーシャル、バズ
  • 検索

です。

ソーシャル経由について

前者については、いかに人々の注目を集め、話題になるかどうかです。これができると大きいですね。全国にニーズが生まれれば通販を行なってもいい形になります。

その場合重要なのは、これはECサイトと同じ流れですが「話題になる、売れる商品を作る」ことです。商品開発です。商品開発は大変そうですが、一旦出来てしまえば結構長持ちします。キャンペーン等は、話題になるキャンペーンを頭を絞って考えて、そしてそれが成功したとしても、せいぜい話題になるのは1週間くらいです。

しかし、いい商品は、いったんできればもっともっと長く効果を上げ続けます。

どんな商品が「話題になるか」は、難しいところです。みなさんそれを目指して日々商品開発をしています。言えることがあるとすれば、市場の声を聞いて、一緒になって開発していくなどでしょうか。

検索経由について

検索経由での集客については、一番考えるべきは「分かりやすさ」「すでに潜在客が使っているキーワードで検索可能にする」ことです。

新製品だ!売れる!これはすごい!ということで意気揚々と相談されることもあるのですが、そもそもその製品は既存商品のどのカテゴリに収まるものなのかわからないものが少なくありません。

検索経由でアクセスを得るとすると、勝負は「今の潜在客の頭のなかの語彙・世界」の中でしか行われません。

みんなが知ってるカテゴリーに収まる商品である(ように見える)事が大事

なので、本当に新製品だったら、売れないのです。なぜなら、誰も検索経由でそこにたどり着かないからです。

従いまして、まず大事なのは「みんなが知ってるカテゴリーに収まる商品である(ように見える)」ことです。

まだASPやSaaSというものが一般的ではなかった頃。

SaaS型のツールがなかなか売れず、苦肉の策で、普通のソフトのようにパッケージにして、中を開けるとログインIDとパスワードと説明書が入っているという形にしたら、売れるようになった、という話は有名かもしれませんが、真実です。

情報商材系がことごとくDVDっぽいパッケージに見せているのもそのせいです。本来DVDでな無いにもかかわらず。

…と、少し話がそれましたが、商品を軸にネットから集客し来店誘導する場合は。この辺りをまず押さえてみて下さい。

楽なのは、来店した人をネットに戻して、そしてリピータにすること

店舗誘導形なら、むしろこちらの形の方が、効率よく売上を伸ばすことができます。

旧来ならスタンプカードを渡して住所などを教えてもらってDMを送るという流れです。それをネットを挟んでやるんですね。O2O2O…でしょうか。

店舗でメールアドレスを手に入れる仕組みを作って(手書きでも、なんでもいいので)、じゃまにならないレベルで情報を定期的に配信する。メールマガジンは売り込みと言うよりは、楽しんで読める情報提供が中心、時々セールの告知。

その店舗を訪れる人は、他の店ではなく貴方の店に入ってきた理由があるはずです。それは

  • なんか安そう
  • 他にないものがありそう
  • 何となく入りやすい
  • 近所だから来やすい

などかもしれません。

そうしたらそのニーズに合ったお役立ち情報を、メールで流していきます。安さを求めている人が多ければ、その切り口で、他にないもの…なら、などなど。

せっかく来てくれたお客さん、できるだけリピータにするために、そのための顧客接点を増やすという観点で、やってみるのがいいのではないかと思います。

その中でお客さんの声を取り入れて、店舗の方も改善していけるとより一層お客さんとの距離が近くなります。地方ならあるほど「慣れた店」から離れる人は少ないです。

毎回タウン誌にクーポンを乗せて集客するよりも、リピータを作る方法にリソースをかけたほうが、長い目で見ると効率がいいことが多いです。

しかし、競合の状況・立地などでどうしても苦戦することはある

これはもう勝てない…ということは残念ながらあります。  WEBは全てを解決する魔法の杖でも銀の弾丸でもありません。その時は、場所を帰るなり業態や店の方向性を帰るなり、大本の経営戦略から見直す方がいいです。

WEBというものがあると、どうしても「なんとかなるんじゃないか」と期待してしまう方も少なくありませんが、店舗誘導系の場合は特にそうですが、ダメな場合はやはり駄目なのです。

そこの見極めをするのも、経営者としてもコンサルとしても大事だなと思うところです。

終わりに

小売店に関しては、あくまでこれはベースです。

アロマテラピーの店と和服店。基本としてはここまでの内容がベースですが、その上でどういう戦術を取っていくかは全然変わってきます。

そこはいわゆる3C(顧客・自社・競合)やブルーオーシャン戦略における戦略キャンパスなどを作って、考えていくことになりす。WEB上でどのようにそういったことを行うかは、サンプルレポートを公開していますので、よろしければご覧ください。

→ 3C分析のご提案レポートのサンプルはこちら

個人的には非常にやりがいのある業界ですが、非常に難しい業界でもあります。

新規参入しようという方は、少し引き締めて参入されることをオススメします。

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Googleマップ レビュー
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