顧客との議論の空中戦を避ける特効薬「ロジカルディスカッションの技術」について

ロジカル・ディスカッション チーム思考の整理術
』という本を読みまして、とても参考になりました。

基本的にはこの本は、社内のミーティングや会議をいかにうまく進めるかという視点で書かれています。

実際役に立ちました。
読んだ数日後のブレストで、この中の手法の一つ二つを使ってみたのですが、かなりやりやすく、中身の濃い時間になったと思います。

ただ、それはもちろんのことですが、むしろこれはお客さんとの対応にとても役に立つ内容だなと感じました。

お客さんの頭の中のイメージを形にしてあげることができる

ロジカルディスカッションの技術を使うと、お客さんの頭の中を整理して、議論できる状態に持っていくことができます。

私自身が、WEB制作とコンサルティングということを生業としているところも大きいと思うのですが、経験上お客さんの頭の中はかなりぼやけた状態です。

「サイトは作りたくて、こういう商品を売れるようにしていきたいんだけど」「こういうサービスをこの辺で展開していく時の集客ツールとして使いたいんだけど」といった、なんとなくやりたいことはあれど、具体的にはどうしていけばいいか、ということが多いです。

実際のリアルでの営業手法などについて伺うとスラスラ出てくる方が多いので、そもそも商売自体について具体的なイメージに落とし込めていないことが多いのではないかと思います。経験値と言うか。

そういう場合、アドバイスするにしてもまずは同じ土台に乗らないと、議論が空中戦になってしまって終わりがなくなってしまいます。

具体的には例えば

  • どういったお客さんをターゲットにするか(一般的デモグラ、そのサービスに求めているものなどを考えてペルソナレベルまで落とし込む)
  • そのターゲットに対して、競合と比べてどういうポイントを打ち出していくか
  • それを分かりやすく伝えるにはどういった体裁・構造・デザインにしていけば良いか

といったものだったりを、できるだけ具体的・定量的・論理的に共有していかないと、なかなか話がまとまりません。

それを行うのに、ロジカルディスカッションの技術は便利でした。

実際電話でお客さんと話しているときに、かなり応用が利きました。「話していたら、自分の頭の中もまとまってきて、なんとなく何をやれば良いか見えてきたよ、ありがとう」という言葉がとてもうれしかったです。

実際どう応用するのか

例えばお客さんとのディスカッションの中でどう使うかですが、書籍の中では、ロジカルディスカッションのステップとして

  「要約する、検証する、整理する、統合する、構造化する

の5つをあげられています。

これに沿いますと

1.要約する

  • あいまいな発言の趣旨を言い換えて返して、その真意を確認してもらう。「要するに」がマジックフレーズで、「それは要するに○○○○○ということですか?」
  • 定性的な発言を定量的になものに深堀する。「結構他の業者は時間がかかるんです」「例えば昨日のお客さんだと、他の業者だとどれくらい時間がかかるんですか?」

あいまいなところを具体的に、そして定量的な数字にまで落としこめると、話が進みやすいです。開業直後などで数字が無い場合は、イメージとしてこれくらいという数字を目標値という形で持ってもらうだけでも全然違いました。

あいまいな言葉とは、この書籍の中にありますが、例えば「流行語(差別化要因、コミットメント)、少数の意見を一般化しているかもしれない表現(みんなが言ってる)、量の程度(大きい、小さい)、情緒的な表現 (やる気を出せ、誠心誠意努める)、お役所言葉(推進する、強化する、徹底する)」などや、概念語(夢やプロ意識、全社的議論、品格、丁寧に)などです。

そういう場合「推進するというのは具体的には、どういったことをやられているんですか?」という質問をします。

副次的に、ホームページに対する過剰な期待(特にSEO)による後々のクレームを避けることもできます。ホームページはマジックワンドではないという。

2.検証する

  • 発言を聞いて、根拠や主張がなければそれを問いかける
  • 話が飛躍していたら、その間を埋められるような質問をする

どうしてそうなのか、という点を確認するということです。これはその発言が根拠あるものかどうか確認するという意味が第一義的にはありますが、それに加えて、サイトのコンテンツの信憑性を上げられるという効果もあります。

ホームページでは、何か主張をする場合その根拠まできちっと示してあげないと、なかなか信じてもらえないのですが、その裏づけとなる情報を載せることでかなり改善します。

予断ですが例えば「うちの施工技術には自身があります」「なぜなら、土木建築一筋で30年やってきた職人を10人抱えているからです」あるいは「昔、品質の悪い住宅に住んでいて大変な思いをしたので、みなさんにはそういった思いをして欲しくないからです」といった情緒的な部分でもいいです。

ただ、書籍にもありますが、ここはどうしても問い詰めるような流れになってしまいがちなので、例示を求めるなどいろいろ柔らかい搦め手を大目に使うほうが上手くいくことが多いと思います。

3.整理する

書籍ではホワイトボードを使っているので、対面での打ち合わせの際はそれがいいです。

電話の場合は、多少しつこいくらいに共通認識の部分を確認していきながら進めるくらいがちょうど良いと思います。議論はその共通認識という土台の上で行わないと、空中戦になってしまうので。

電話の場合は、可能なら適宜メールを送ってその場で文章として確認できるとよいですね。

4.統合する、構造化する

このあたりは、まさにディスカッション向けの部分なので、顧客とのディスカッションすると言う意味では、そのまま書籍の内容を遣っていけば良いと思います。

ただ大概、顧客に対しては、対等の位置ではなくてサービス提供側としていろいろと提案する、アドバイスするという立場だと思うので、あらかじめ立てた仮説に従って、相手の話を聞き、仮説を修正しならが提案の内容やアドバイスの内容を整えるといった状態になるかと思います。このあたりはもう少し掘り下げたいので今回は省略します。

質問パターンを覚えるだけでも便利

細かいところを抜きにして、質問のパターンを覚えるだけでも違ってきます。

質問力などの本に通じるものがあるので、興味のあるかたには特にお勧めです。

駆け足になりましたが、ファシリテーショングラフィックの方も含めて、とても面白いので、なかなか相手とうまいこと話をまとめられない方にはきっと助けになるかと思います。

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