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倍速再生の議論が不毛になる理由と、血肉になる情報収集のやり方

ラウンドナップ・Webコンサルティングの中山です。

さて、頭の話題としてはSEOです。

先週後半からGoogleのコアアルゴリズムアップデートが始まっていますね。

従来どおり、2週間程度で完了のようです。ただ、今回6月だけでは終わらず、7月に続きをやるそうです。

こんな2段階アップデートが明言されたのは、正直初めてなので注視しております。

調整が後に行われて事実上、2段階的なことになっていることはありますが、公言は初めてです。

6月に上がっていても油断できませんね。もしかしたら、今までの調整を公に「コアアップデートは結果を見て調整する2段階構成です」と認めただけかもしれませんが…。

公式情報と信頼できる情報源として謙一さんのブログをぜひご覧ください。

うちで観測している範囲でも通常より変化が起きておりますが、まだ方向性は見えません。また、ローンチ完了までは色々動くのであまり途中段階で喜んだりあるいは焦ったりしないことをお勧めします。変なセールスも増えますし。

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目次

今回のテーマ

  1. 今回のテーマ:倍速再生・10秒飛ばしの是非
    1. 近年の受け手は「幼稚化」「読解力低下」しているのか?
    2. マジョリティは「深く味わう」層ではない
    3. つまり、ターゲティングの問題
    4. 自分たちを「特殊」と思うとおかしくなる
      重要:情報を血肉にしたいなら、時間をかけて向き合うべし
  2. ブログ更新を再開しました。
  3. 今週のWebinarのご案内
  4. 日刊情報ピックアップ
  5. おわりに:Twitterのスーパーフォローについて

今週のトピックス

今回のテーマ:倍速再生・10秒飛ばしの是非

ネット上で、コンテンツを倍速再生や10秒飛ばしで見ることについて、それはいかがなものかという指摘があったようです。その理由として「受け手の読解力低下」「幼稚化」などがあげられているようです。

しかしそれは適切な叫びでしょうか?コンテンツを作るという観点で、これは結構興味深い議論だと思います。

なので、そのコアの部分が何なのか、ビジネス的に読み解くとどうなのか、について今回は少し長いですが書いていきます。

まず、前提としてこの話は暗に、映画やドラマといった平たく言えば芸術系についての話と思って良いでしょう。ビジネス本などについては、対象外でしょう。

で、今回問題になっているのは何か?

それは「間を作る」など演出としてあえて隙間を作っているにもかかわらず、そこを無視して早回しで見ることに対して。作り手側の「表面的に吸収するのは、勘弁してくれよ!」という叫びなのだと思います。

近年の受け手は「幼稚化」「読解力低下」しているのか?

で、受け手・視聴者が「幼稚化」「読解力低下」しているかというと、それは捉え方が少々適切ではないと思うんですね。

それは、己の感情ベースで結論を先に作ってしまっているように思います。コンテンツ作りの際に気をつけないといけない項目の一つですね。自分の脳内バイアス。

私の感覚としては

  • もともと、可能であれば自分のペースで吸収したい人はいた
  • 今までそれを実現する方法が、あまりなかった(友達からあらすじ聞くくらいしか?)
  • 今は、コンテンツとして作ってくれる人や、配信プラットフォーム側の機能追加で可能になった
  • 結果、そういう人やその予備軍が、自分のペースでの情報吸収を行うようになり、更にその活動が顕在化して広まり始めた

です。一言でいえば「もともとやりたかった人が、できるようになったから、やっている。」のです。

マジョリティは「深く味わう」層ではない

そして、そのような人たちが世の中の多数派だと思うわけです。

作品を「深く味わう」ためではなく「話題に入るため」「情報としておさえておくため」「なんとなく気になるから」などのライトな理由で受け取っている人のほうが、もともと圧倒的に多いのでは?

本を買って満足して、読んだことない人はたくさんいますよね。それはそういうことですよね。触れたというバッヂや、話題に入る通行書がほしいだけ。そしてそれは今に始まったことではなく、目立たなかっただけで今までもそうだった。

今まで「きっちり味わってきた」層は倍速再生も10秒飛ばしもせず、昔の通り見てくれるでしょう。少なくとも私の周りはそうです。

なので、近年の視聴者が「幼稚化」「読解力低下」しているのだ!と捉えてしまうと、次のアクションがおかしくなると考えています。

人を責めても、相手が思った通りに動いてくれるわけではないですしね。

そもそも、芸術作品だろうがなんだろうが、吸収する理由は「その作品を深く味わう」以外にたくさんあって当然です。

これは、Webでコンテンツを使ってマーケティングを行なっていると、肌感として感じる部分でしょう。

自分の思ったような行動形態で、自分の情報を想定通りに吸収してくれて、望むアクションを起こしてくれる…なんて、めったにないです。

つまり、ターゲティングの問題

なので、作り手の方々はターゲットをどこにおくかを最初に考えないといけない、ですよね。下手したら倍速されるような層向けに作るのか、それとも深くダイブしてくれる層に向けて作るのか。

決めて作ったら、ターゲット以外の層の意見はあまり気にしなくて良いですよね。今回であれば、いわゆる「ライト層」が、飽きるとかつまらないとか言ったとしても無視しておけばいいのです。映画だってドラマだって商品ですから。

なのでこの問題のコアとしては

  • 両方のターゲットを獲得したい!
  • しかし、両方のターゲットの間には行動様式や目的に大きな溝がある
  • そもそも、倍速OKなライト層向けには作っていなかった
  • ライト層の動きが目立ってきて、なんだか自分たちのお客さんが変化しているように感じる、怖い、声を上げよう

という流れがあるのだと考えています。

ターゲット層の内部にはさまざまな濃淡や趣味趣向があるのに、なんとか少しでも広いターゲット向けにコンテンツを作ろうとして、うまくいかなくて、その理由を、受け手がわに押し付けているのが、この話の本質ではと思います。

自分たちを「特殊」と思うとおかしくなる

芸術だろうがなんだろうが「コンテンツ」「商品」だと考えると、すっきりと課題が見えてきます。

そしてこれはそのまま、自分たちの商品が売れないときに陥りがちなポイントにつながります。

結構やってしまいますよね「なんでわかってくれないのかな」「どう考えても競合よりうちの方が良いのに」「話せばこの違いがわかってくれるのにな」「うちの商売は特殊だから、わからないのかな」などの、買い手側に不満を押し付けてしまうケース。

この先には何も生まれません。そうではなく真摯に向き合って、必要な人に必要な価値を届ける方法を考えれば良いですよね?

重要:情報を血肉にしたいなら、時間をかけて向き合うべし

そしてここからがもう一つのポイントです。

とはいえ、何かのコンテンツから最大限の情報や気づきを引き出したいなら、ただ中身をさらうだけでは難しいでしょう。

なんでもそうですが、ただ一方的に浴びるだけでは、コントロールされているのとなんら変わりません。

  1. 泳いでいるつもりで流されていませんか?
  2. 大事なのはその情報に対してどう考えるかであり、その上で自分はどうするかです。
  3. これは文芸だろうがビジネス書だろうが変わりません。

私は、特に車内ではKindleで本を読み上げて読むことが多いです。ただ、結構細かく巻き戻したり、同じ章を何度も聞いたり、一時停止をしています。

何をしているかというと「自分がそこにいたら」と「追体験」しようとしています。

特にこの「自分だったら?」は大事です。先を読む前に、この状況なら自分だったらどうする?を考えて、そして比較しながら先に進める。読んだだけ、考える。

時間はかかりますが、大事な本や、いいなと思った映画やドキュメンタリーはこういう向き合い方をすると、得られるものが何倍にもなると思います。

今回は、そんな感じです。ぜひ、情報に溢れている今だからこそ、しっかり一つ一つを味わってみてはいかがでしょうか。

そんなことをこの話題から感じました。

Webinar最新回のご案内

第288回:Googleマップの機能追加から見える、中小企業が早めに着手すべきこととは?

今回は、5月18日に開催された開発者会議「Google I/O」で発表されたGoogleマップへの機能強化について。

具体的には「ライブビュー簡単利用」「混雑状況マップの提供」「急ブレーキを踏む内で済むルートを提案可能に」「より精細で現実に近い地図」そして、ユーザーの時間帯や状況に応じて表示する内容を変えるパーソナライズなどの機能について、

それが実装された先の未来についてと、それまでに準備しなければならない内容をお届けしています。

Get around and explore with 5 new Google Maps updates
https://blog.google/products/maps/five-maps-updates-io-2021/

配信はこちらから

YouTubeのみ動画です。バックグラウンド再生でどうぞ。

iTunes公式ディレクトリPodcast音声配信
https://podcasts.apple.com/jp/podcast/zhong-shan-yang-pingno-non/id750899892

GooglePodcast
http://bit.ly/google-podcast-jp

Spotify
https://open.spotify.com/show/0yBHyUelJHFtby5uD06UxU?si=fL7RT_T9RPivEu7cAjhqFA

YouTube
https://youtu.be/uspZ0t9NN5g

ほか「中山陽平 podcast」などで検索ください。

ブログでのテキストコンテンツ配信をはじめました

テキストコンテンツの配信を再開しました。新ためてうちのマーケの仕組みを見るとフロントが弱くなっていたため、強化します。既存のWebセミナーの内容を土台に、アップグレードしてほぼ描き下ろしています。ぜひどうぞ

お役に立てましたらSNSなどでシェアいただければ嬉しいです。

LINE@再開しました、ピックアップです

平日ほぼ日刊で、400文字に収まる範囲でニュースへの雑感をお送りしています。ぜひ。

登録はこちら → https://lin.ee/5NzoMnY

その中から最近のものをいくつか抜粋です。いいなと思ったら、ぜひ登録して頂きタイムリーにお受け取り下さい。過去のものも多分タイムラインから見られるのではと…。

[1] ドメインは使わなくなっても維持する覚悟が必要です。

2020年東京都知事選挙で使用されたドメインが22日に失効。悪用リスクが指摘される | スラド IT
https://it.srad.jp/story/21/05/20/2013237/

国関連などの権威性のある団体はもちろん、中小企業でも気をつけるべきポイントです。

使わなくなったドメインは更新しなければ永久に消えると思っていないでしょうか?

消えません。

市場に放出されるだけです。具体的には、みなさんがドメインを取得したように、誰でもレンタルサーバなどで取得可能になります。

なので、不用意にドメインを複数取らないほうが良いです。廃止した途端、アフィリエイトサイトやエロサイト、最悪はマルウェア感染サイトになるかも。

使われていたドメインはバックリンクや運用実績があるので信頼性が最初から多少あり一部に人気です。

また、あなたの会社のHPがあると思って久しぶりに見たらアダルトサイトになっていたら…お客様はどう感じるでしょうか?

サブドメインやサブディレクトリで運用することをおすすめします。SEO的にも問題ないです。

[2] “0円販売”で食品ロス抑止

月額会員制のECサイトがクラウドファンディング開始 – ITmedia NEWS
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2105/24/news037.html

興味深い取り組みではないでしょうか。フードロスの問題はなんとなくみんなが意識しているものの、具体的な取り組みが見えない部分でした。

それを「ここで買えばロスを減らせる」と分かりやすい形に昇華させています。時流ということもありますが、しっかり始まれば話題になることは確実かと思います。

売れ残りの廃棄を減らせるというメリットと、その分普通に店頭に並んでいる商品に対しての価格面での圧力がかかる、このあたりでどちらの勢力が勝つか、という点が注目かと思います。

社会情勢を味方につけているという点でフードロス減らす側が勝ちそうですが、全国に購入体験をあまねく提供できる規模感が大事ですね。一度体験しないと、長持ちしないように思います。

さておき、もったいない廃棄が減るのなら素晴らしいサービスではないでしょうか。

[3] コンビニは物販以上にサービス授受の拠点となっていく。コンビニ以外でも…?

Google Japan Blog: Google フォト の写真をセブン – イレブンで手軽にプリント
https://japan.googleblog.com/2021/05/photo-print.html

今やコンビニのコピー機はコピー機という枠に収まっていません。

現在でもオフィス系のサービスやチケット発券、様々なコンテンツのプリント、住民票の発行など、さまざまなことができます。自宅にプリンターを持たずコンビニで必要なときにだけ使うなど、外部ステーションとして使われています。

コロナが収束した後は、効率の良い物の使い方にニーズが出るでしょう。リモートワークがある、しかし自宅に設備を置いたら部屋が狭くなって「住みづらい」「家族から苦情」なんていうこともありますよね。

コンビニはその拠点となるでしょう。可能性としては敷地の広いドラッグストアもありうるかもしれません。ATMが客寄せになるように、ワーキング系の機能もそうなるか。

ここに食い込めるかどうか、特にB2Bでは重要になりそうですね。

書籍は最初の一歩にお勧めです

Amazonか大手書店で販売中です。

さて、この本は、企業のウェブ担当者・経営者などの方に伝えたい内容がメインです。

フリーランスでマーケターとしての腕を上げたい、SEOや広告のテクニックを学びたいという方向けの本ではありません。

Amazonだと中身が見られないので、そこだけ気にして頂けると、ミスマッチも少なくなるかなと思います。是非読まれた方はブログやAmazonなどでレビュー書いて頂ければ幸いです。

今後の配信コンテンツの方向性を決める上で、是非生の声を頂きたいです。

今すぐAmazonでご購入ください → http://amzn.asia/15AeH9k

 

終わりに

Twitter社が今度はスーパーフォロー機能なるものを追加するようです。youTubeのメンバーシップのように、有料サブスク契約しないと見られないツイートを投稿できるようになるということですね。

これは、結構インパクトあるのではないかと思います。なぜなら、そのへんって今まで仕組みの問題でメルマガやnoteやらオンラインサロンが担って来た部分だからです。

しかし、有料メルマガスタンドも、noteもプラットフォーム的にはマイナーで、弱いですよね。また、オンラインサロンは交流なども期待される関係で、一方的にプレミアムな情報を得たいというニーズとはちとずれる。

そこでTwitter、これは若年層も含めて利用度が高いプラットフォームです。Facebookは若い人使ってないですし。LINEは身内用ですよね?ソトとナカは分けるのが日本人です。

というわけで、いずれ有料メルマガやnoteなどからコンテンツホルダーも流れてきて、有料情報配布プラットフォームとしてトップになるのではという印象です。

いろいろなツールを言ったり来たりするのに、特にスマホに初期から触れている世代は私も含めてそれほどストレスがないのですが、普通はそうではないですよね。というわけで、この先引き続きウォッチしていきたいと思うところです。

それではまた、メールしますね。なんか6500文字にもなってしまってすみません。

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