今年の8/6にGoogleから公式のアナウンスが有った「In-depth Articles」
まだ米国で導入されているだけで日本には入ってきていませんが、「深い内容の記事」としてお墨付きをもらったような印象を受けること、そして、最下部とは言え「検索結果の1ページ目に出る」ことで、Googleからの集客を考えるときには、気になる存在です。
公式のアナウンスはこちら。
▼Discover great in-depth articles on Google – Inside Search
感触が良ければワールドワイドで展開していくとのこと。では、現状どのような状況なのでしょうか。今後、どうなっていくのでしょうか。今回はそんな話題です。
導入後1週間経った際の状況
Moz blog に、現状について調査した記事がありました。「Inside In-depth Articles: Dissecting Google’s Latest Feature – Moz」です。
この記事を元に現状などを紹介していければと思います。
In-depth Articleはどのような体裁で出てくるのか?
例えば、Google.comで「Japan」を検索すると以下の様に出てきます。
※日本からGoogle.comで検索しても出ないです、米国から検索しないと出ません(プロキシなど使うとか)。
体裁としては
- 左側にサムネイル画像(Schema.orgでimageに指定したもの)
- 右側にタイトル(Schema.orgでheadlineに指定したもの)
- その下に概要文(Schema.orgでdescriptionに指定したもの)
- ロゴ(Schema.orgのOrganization markupを施したもの)
- サイト名(RDFaのsite_name等から取っている?)
ではないかと思います。
※。後述しますが、マークアップを全然指定してないサイトもあったりします。Googleがウェブマスター向けに書いているものは、やはり文字通り「推奨」「シグナル送ってね」であって「必須ではない」のだろうなと
※最近、サムネイルが1つのパターンも現れ始めた(テスト中と思われる)
Mozの記事によると以下の様な、サムネイルが1つだけしか出ないパターンも現れ始めたようです。
一番上のthedailybeast.comのものだけがサムネイルが出ています。
その下の2つ、NewYorkTimesとGurdianは出ていません。設定はしているようなので、Googleが意図的に出していないのかなと。また、この表示の時は「10位ではなく8位」の位置にいたようです。実験中ですが、印象としてサイトリンクっぽいですね。
マークアップはどれくらい考慮されているか不明
また、schema.orgやAuthorshipマークアップなど、ほとんどしていないサイトも現状載っているようです。
例えば「Wedding Picture」で検索すると、VOGUEが上がってきます。
このVOGUEは構造化テストツールで見ると、ほとんどマークアップされていません。
(→ Google Structured Data Testing Toolでの結果)
そのため「現状では、マークアップ云々よりも元々のサイトのオーソリティが大事なのではないか」という事が言われています。
そうすると、いわゆる中小あるいは個人サイトがここに出てくるのは、まだ先のことかもしれません。
まだ、出てくるものも精度がいまいち
出現する記事も、本当にその検索クエリで検索した人がより深く知りたくなる情報か?というと、まだまだ発展段階のようです。
例えば「jobs」で調べると、故スティーブ・ジョブズ氏の記事が出たりしています。
※しかし凄い顔のイラスト…
出る場所、出る箇所
仕様としては
- 検索結果の一番下に出る
- その際に10位のサイトを押しのける(10位のサイトは2ページ目に行ってしまう)
10位が押しのけられてしまいます。
全体の検索クエリのうちin-depth Articleが現れるのはまだ少ないのですが、広がっていったら、1ページ目の概念は変わるかもしれません。9番目までになるかもしれません。Yahoo!Japanと違いが出てきますね。水際の戦いで。
どれくらいのクエリで表示されているのか
Mozの記事によると、サンプリング調査を行った結果、以下の様な割合だったようです。キーワードではなくキーフレーズでも出ていますね。
- 1ワード = 37.5% (21.1%)
- 2ワード = 50.3% (45.6%)
- 3ワード = 9.1% (24.4%)
- 4ワード = 2.6% (7.0%)
- 5ワード以上 = 0.6% (2.0%)
長いとこんな感じで6ワード(ストップワード入れると8ワード)でも出ています。
やはりブランドのあるサイトが強い
先程も触れましたが、やはりブランド、オーソリティの有るサイトが強いようです。いわゆる「trusted seed」となるようなサイトです。
- nytimes.com (20.4%)
- wsj.com (6.1%)
- newyorker.com (4.5%)
- guardian.co.uk (4.3%)
- wired.com (4.1%)
- vanityfair.com (3.9%)
- businessweek.com (3.8%)
- nymag.com (3.3%)
- theatlantic.com (3.3%)
- thedailybeast.com (3.2%)
このまま日本で導入されると、大手ニュースサイトのストック系記事が並ぶようになるかもしれません。
まだまだこれから
Googleがこれによって目指しているものと、ユーザがどのように便利になるかは、まだまだこれからかなと思います。ユーザが求めるような情報が、より簡単に手に入るような検索結果になっていけばいいなと願います。そして、かなりインパクトの有るパーツです、ブラックな手法が通用しないようなものになってもらいたいですね。
…
今、こちらでできることは、Schema.orgなどでマークアップしておくことと、良質なコンテンツを書くこと、そこに尽きます。
以下のリソースもご覧ください。
- マークアップについては公式の「Appearing in the “In-depth articles” feature – ウェブマスター ツール ヘルプ」
- あるいは鈴木謙一さんの「Google、「In-depth articles」を導入。質が高い、深く掘り下げた記事を別枠で検索結果に表示。 | 海外SEO情報ブログ」をご覧頂くのがいいです。
- 良質なコンテンツについては当ブログの「【保存版】戦略的WEBコンテンツ制作・作成術」を宜しければご覧ください。
悩ましいですね。
今後もアンテナを立てていきます。
photo by mapper-montag

中小企業・小規模事業者の方々に向けて、ウェブの活用やホームページの戦略などについてWebコンサルティング、施策代行実施などを行っている、株式会社ラウンドナップ代表取締役の中山陽平です。中小企業のWeb活用をサポートし、そこからの反響獲得を実現させています。→プロフィール詳細はこちらから