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【効果的な改善方法とは】HPの事例、ただの写真集や目録になっていませんか?

Web活用の基本

キラーコンテンツと呼ばれる、反響獲得のために効果的なコンテンツの1つとして「事例」があります。業種業界によっては「お客様の声」であったり「ケーススタディ」などの名前になることもありますが、基本的には同じと考えて良いでしょう。

事例の有効性は変わらず健在です。「事例が100個あれば何でも売れる」と言われた15-20年前などから比べると効果は薄くなっているかもしれませんが、強いことに変わりはありません。

そこで今回は、改めて「事例・ケーススタディ・お客様の声の意義は?」「おさえるべきポイントは?」などをお伝えできればと思います。

【効果的な改善方法とは】HPの事例、ただの写真集か目録になっていませんか?

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「なぜそれが効果的か」を把握するべし

事例コンテンツの閲覧数は多いです。BtoBの場合はサービス云々よりも事例のほうが多く閲覧されるケースも少なくありません。

類似サービスや商品が簡単に比較検討できる時代です。

自分にとってベストなものを選ぶために皆さん自然と情報収集するようになっている、その時に事例はチェックされます。

従って、お客様の購買行動を先へ進める手助けとして、B2B・B2Cに関わらず事例の掲載は有用です。継続的に増やしていきたいコンテンツです。

ただ、必ず押さえていただきたいのは「なぜそれが効果的か」を把握した上で継続的に取り組むこと。

「なぜ事例なりお客様の声なりが、反響獲得のために効果があるのか」を知っていて施策を行うのか「よくわからないが、載せておけば良いらしいので載せている」では大きな差が生まれます。

そして実際、後者のように、ただ作業的に追加しているだけの現場が多いことも、実感としてあります

しかし、そのように意味・意図が現場に浸透していないのは危険信号です。

効果があまり出なかったり、興味を持たれず、そもそも見てもらえないことも少なくありません。

それは嫌ですよね。

事例ページが負っている役割・意義とは?

まず、事例・ケーススタディー系コンテンツの役割は何でしょうか。様々な考え方があるかもしれませんが、私は「白昼夢を見させること」だと考えています。

「自分がこのサービス・商品を導入することによってどういう姿に変わっていくのか」というイメージをモワモワと想像してもらうのです。

B2BでもB2Cでも、感性に訴える系のコンテンツです。

私たちは、事例という言葉から、なんとなく定量的なデータばかり並べてしまいがちです。事実を記載し、いつどこでだれがなにをどうした、だけ書くような。

しかしそれは、画像であれば芸術性のないただの画像集であり、文字系であればただの目録です。

そうではなく、訪問者は事例を見ることで、自分がそのサービスを利用するとどうなっていくのかという夢を見たいのですよね。

ご自身がサービスや商品を検討するときのことを考えていただきたいのです。

頭の中で妄想を膨らませていませんか?

なので、ただただ導入商品のスペックや導入スケジュールなどを並べただけの事例・ケーススタディが何かしらのアクションを生む可能性は低いです。

取引先企業ロゴのように、背景にある情報を汲み取りやすいものが、ギリギリのラインでしょう(大手企業と取引していますよアピールですね)

このように「買い手の頭の中にイメージを作る」ことが、事例ページが負っている役割であり意義です。そして他のコンテンツではそれがなかなか難しいので、事例コンテンツはキラーコンテンツなのです。

良い事例ページを作るための2つのポイント

上げていくとキリがないので、最初はまずこの2つのポイントをおさえることをお勧めしています。

  1. 過去・現在・未来というストーリー性があるかどうか
  2. ターゲットにとって適切な易しさになっているか

です。

ポイント1:過去・現在・未来という物語性があるかどうか

内容を読み手の頭にスルスルと入れてもらうためには、時系列が分かりやすくなっていることが重要です。時系列とは具体的には、製品導入時を起点とした「現在・過去・未来」です。

なぜかというと、製品を導入したことによるビフォーアフターが、スッと頭に入ってくるからです。数字とグラフなどに比べて遥かに。

ただただ年号と時事だけを羅列させるより、漫画日本の歴史や史実に忠実な歴史小説、歴史漫画などの方が頭に入りやすいものですよね。

きっと、物事と物事の因果関係や順番が分かっていた方が人間が記憶する際に楽なのでしょう。

例えばこんな流れです。

  1. こんな問題で困っていました(過去)
  2. そんな中でこんなソリューションに出会いました(過去)
  3. 検討した結果、○○な点でこのサービスが良いと思い導入してみました(過去)
  4. 最終的にこうなって、課題を解決することができました(現在)
  5. そしてその上で、今ではさらにこんな状態に改善されました(未来)

という流れです。

もっと簡略化すると、未来を除いて過去と現在です。これはもうビフォーアフターに近いですね。

例えば「Aを取り入れたことで無駄を20%省くことに成功し、週末にこんなことができるようになりました」など。

物語的なものに、どれだけ感情移入するかは個人差があります。すぐに入り込んで感情を共有してしまう方もいれば、基本的には客観視して見ている方もいるでしょう。

ただそれは、身体的反応があるかないかの違いでしかなく、頭の中で追体験しているという意味ではそれほど大きな差はないと(私は)捉えています。

皆さんの事例はどうでしょうか。頭を真っ白にしてご覧ください。

ただ写真を並べるだけ、ビフォーアフターはあるけれど、写真と一言コメントだけ、お客さんのアンケート丸写しだけ、といったことはないでしょうか。

あるいは導入会社のスペック的なものと、導入商品の明細だけなどではないでしょうか。

もし匿名掲載しかできなくても、できることはあります。

ストックフォトは使わない、可能な範囲で事実だと感じられる画像などを使う、お客様の声は、そのまま載せるのではなく、第三者に伝わるように加筆修正する(もちろん盛ったり、作るのはNGです。そもそもはアンケートなどの項目を改善するのがよいですね)担当者のコメントで補強する…。

再度お客さまの目線で見つめてみてください、そこに物語は感じられるでしょうか。自分の会社の製品だから、裏側が分かっているだけで、第三者だったら分かるでしょうか。

その辺りを改善していくと、事例やお客様の声が、生き生きしてそして「刺さる」ものに変わっていきます。

ポイント2:ターゲットにとって適切な易しさになっているか

内容が良くても、伝わらなければ意味がありません。

また、理解するのが大変だという経験は、そのまま「そのサービスは専門性が高く、検討と導入や運用に労力が必要」だという認識にリンクしがちです。

そのため、簡単なので最初の一歩だけ踏み出してほしいというような商品(業務効率化ツールなど)の場合は、とにかく図・グラフ・専門用語を除いた平易な文章を使ったケーススタディーにしないと、後押しにつながりづらいです。

また、商品やサービスそのものもそうですが、難しく読みづらいコンテンツが提供されている場合は、

「このサービス提供者はそんなに自分の立場に立って考えてくれないかもしれないなぁ」

という印象を持たれることも少なくありません。

基本的には「明瞭で理解しやすい」のが良いですが、顧客選別のためにレベル感を調整するということもあるでしょう。

なので、皆さんが見せている事例やお客様の声が、果たしてターゲットにとって適切な易しさになっているのか?と考えるがよいかなと思います。

大変ではあるが、確実に積み重ね資産になる

お客様の声や事例は、ストーリーが表現できるようなものでなくてはならず、平易さもコントロールが必要です。

労力がいると思います。スペックなどの無機質な情報を並べるだけなら、そこまで文章を書き慣れていなくてもできてしまうでしょう。

なので、とりあえず現場名と写真と一言コメントだけのページを積み上げてしまいがちです。

そして、それ以上のものを作ることを避けてしまいがちです。事例だから多少アレでも意味があるだろうと思いつつ。

しかしそこは一歩踏み出して、お客様がそこで夢を見てくれるようなコンテンツづくりが必要です。

そうでないと、せっかく良い結果をもたらしているサービス・製品があっても、そのメリットがうまく伝わらないがため、見込み客の流失につながってしまいます。

ぜひターゲット層にきちんと伝わるようなケーススタディーにトライしてみてください。精読率の向上や、ボキャブラリーの増加は、そのままコンテンツの品質にも直結しますので、いわゆるSEO的にもプラスになります。

そのような。観点も念頭に置いて、ぜひこの部分に投資してみてはいかがでしょうか。

中小企業・小規模事業者のみなさまのお役に立てば幸いです。

※大前提として、自分たちでホームページの更新やページ作成ができるのが条件となりますが…いちいち細かい修正を依頼していたらどんどんお金が出ていってしまいますので。

今回の記事に関連したPodcast/Webinar

このブログ記事は、過去のPodcast音声セミナーのアップグレード版です。ぜひ音声もお聞き下さい。こちらはこちらで別の伝わるものがあると思います。


第176回:事例コンテンツ・ケーススタディの反応を上げる為の2つのポイントと考え方 – 中山陽平の会社と経営者を強くする実践WebコンサルティングPodcast

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