自分の好きなアーティストとか、ジャンルを選ぶと、それに似てるであろう曲を延々と流してくれるインターネットラジオがあります。
その2大巨頭が、Last.fmとPandora。 後者は実は今始めて知ったんですけれども、前者のlast,fmは職場でもよく聞いてます。
もし、新しく面白そうな音楽ジャンルを発掘したい派の人で、まだこの辺りを使ったことないって言う方は、是非是非。
面白いですよっ。
Googleで「Last.fm」で検索すればたくさん記事が出てくると思うので そっちは、そちらにおまかせということで。
んで、この2大巨頭なのですが、似たような音楽を探してくるメカニズムが違っているみたいです。
その辺のことを解説しているのが、Steve Krause氏のこの記事。
■Pandora and Last.fm: Nature vs. Nurture in Music Recommenders
この記事によると…、
- Last.fmはいわゆるソーシャルな仕組みで、それぞれのユーザーが聞いている曲データを収集して、それらの情報から、どうやらこの曲とこの曲は近そうだぞ、みたいなことを推測している。
- Pandoraは、曲それ自体の旋律や曲調、オーケストレーションみたいなとこから曲の関係性を出してる。
ということらしいです。
この辺が、「Nature versus nurture」つまり「生まれなのか育ちなのか」みたいなテーマに結びついて、この記事の中で色々意見が述べられています。
なるほど、そういう見方もあるんだなぁ、と素直に関心。
つまり
- 「生まれ(nature)」が、Pandora。その曲が作られたときにもともと持ってたデータでフィルタリングとかしているから。
- 「育ち(nuture)」が、last.fm。それが人々の間でいかに扱われたかが元だから。
という感じですね。なーる。
この記事は、その後には Last.fm と Pandora それぞれの持つ欠点と利点などが続きます。
例えば、Pandoraは、たとえば新曲が発表されても、それを解析してDBに加えるまでにタイムラグがどうしてもでてくるけど、Last.fmはユーザが何とかしてくれる、みたいなとこですとか。
Last.fmは、確かにユーザが色々勝手にコンテンツを維持していってくれるけど、ネットでLast.fmを使っているという時点で、やっぱり特定の趣向の集団が多くを占めているわけで、 そのため、中々本来の意味でイーブンにならないという欠点もあるよ。
なんていう、ソーシャルブックマーク系が抱える問題も話題に上がってます。
印象に残ったのは、やっぱりサービスって言うのは提供者の思想が大きくその形に現れてくるんだな、っていうことでした。
Pandoraの方はもう分かりやすくて「The Music Genome Project 」っていう思想が、そもそものスタートになってるので、このサービスはぬべなるかな、という。
現実の商売にしてもネット上のそれにしても、引っ張っていく人間の思想みたいなものがやっぱり意識的・無意識的にでてくるですね。
ちなみに、個人的に両方使ってみている感じでは
- Pandora は、本当に同じような曲調でつないでくれるので、こういう曲調でしばらく暮らしたいんだよ!とか、いろんなシチュエーションのBGMとかに向いていると思います。それに、曲調最優先で、似たようなアーティストを探したいって言うときにも、かなり良いと思います。
- 対してLast.fmの方は、わりと振れ幅が大きくて、色々なジャンルの曲が流れてきます。 自分で「この曲好き」「嫌いじゃないけどスキップ」「聞きたくない」っていうフラグ立てが出来て、どんどん次の曲に行けたりするので(最近はサーバも速いし)開拓派の人には絶対こっちの方がいいかな、と思います。
そんな使い分けが、今のところユーザとしてはいいかな、と、個人的には。
そして、思想としてPandoraのThe Music Genome Project に、興味深深です。
おや、AMG Tapestryなんていうのもあるみたいです。
この記事が詳しいですよ。
「ichiの備忘録: Pandora, Last.fm and Tapestry…」
ちなみに、Pandoraのアプリケーションについてはこっちの記事をどうぞっ。 https://www.7korobi8oki.com/mt/archives/000105.html
【関連リンク備忘録】
・ichiの備忘録: Pandora, Last.fm and Tapestry…
・Using collaborative filtering to weave an information tapestry
・too high: PandoraとLast.fmの違いは?
中小企業・小規模事業者の方々に向けて、ウェブの活用やホームページの戦略などについてWebコンサルティング、施策代行実施などを行っている、株式会社ラウンドナップ代表取締役の中山陽平です。中小企業のWeb活用をサポートし、そこからの反響獲得を実現させています。→プロフィール詳細はこちらから