ラウンドナップ・コンサルティング公式ブログ 代表中山陽平が記事執筆。コンサルのノウハウ進化のための情報収集の一部を発信中。2004年〜開始。

SEO・そもそもマーケティングはインハウス化するのが本当に理想なのか?

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In-House化(インハウス化)という言葉が少し前に少々バズワードになったように思います。この記事のタイトルに有るようにSEOの話もそうですしPPCなどリスティング広告などもそうでした。

インハウス化はつまりは「内製化」ということです。「自社内で完結できるようになったらよいですよね、外部の力を借りずに」ということです。

これは本当に皆が目指すべき最良の状態なのでしょうか?今回はその観点についてです。

結論から言ってしまえば、各種資源が無限大にある前提なら自社内で済ませる方がいいです。情報伝達や動きのロスが極めて少ないかつ一貫性のある行動を取りやすいからです。

しかし、資源は有限です。特に人的資源は業界内での奪い合い、費用という資源も無制限なことはありません。その中でインハウス化に向かって頑張っていくべきというのは、ほとんどの場合ベスト・プラクティスではないように思います。

ではどう考えるべきか。それは、以前JAGATさんのセミナーでも話しましたがいかに、お互いに得意な所で役割分担をするのか」です。

餅は餅屋、餅を作ることに専念しているからこそ出せる価値がお互いにあります。

なので私は

  • インハウス化を目指すのは、もちろんメリットはあるが、失うものも多い
  • 専門パートナーと得意なところを分担できる体制を作るのがベスト
  • どちらかが主導権を握るのではなく、対等関係が望ましい
  • 企業としては、適切に専門パートナーに、発注と検収、コミュニケーションが取れる人材を育てればいい

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企業がパートナーを見下しては行けませんし業者扱いもいけません同様にパートナー企業が、お客さんに対して専門用語をぶつけてぶつけて、無理やり引きずっていくようなことも、短期的な利益とマイナスしか生みません。

そんな状況の所に割って入って、火の粉というか砲火を浴びならまとめていくのが自分の仕事の1つだったりもするわけですが、それはともかくとして、SearchEngineJournalにSEOに関してのみですが、この話題に繋がる記事があったので、ご紹介します。

記事はこちらです、是非元記事もご覧ください。
項目及び明確に引用としている部分以外は当ブログのコメントです。

▶Why You Might Never Want to Hire an In-House SEO | SEJ
http://www.searchenginejournal.com/12-reasons-might-never-ever-want-hire-house-seo/141837/

内容としては育てるというよりは「SEO担当者を雇うかどうか」という観点です。

その観点のもとで「必ずしもインハウス化する必要が無い12の理由」がまとめられています。

その中から幾つかをご紹介します。全てをご覧頂く場合は元記事をご覧ください。

必ずしもインハウス化する必要が無い理由

1.SEOスペシャリストは給与が高い

これは日本では少々当てはまらないかもしれませんが、SEOスペシャリストは平均給与が高いようです、かなり。

こちらの画像を見ると、月収80万円程度が平均値になっています。Indeed.comによるものです。

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日本では、ここまで差はないとは思いますが、金額はともかく人件費は給与だけではなくその社会保険など諸々を考えると、及び採用にかかる費用を考えると、極めて高価なことは変わりません

また、1人の人間を雇うということは、その過程なり人生をある程度預かるということでも有りますので、簡単にポイポイ決められるものでもありません(これは日本的考え方かもしれませんが)

MozのRand Fishkin氏は2011年の記事で大体50万円〜120万円くらいが相場ではないかと述べています(45,000〜100,000ドル)

もちろんこの投資に見合う活動をしてもらえば、全く問題はないわけですが、特に中小・小規模企業にとってはこれは大きな大きな問題です。リターンが見えない大きな投資です。

また、人材が市場にちょうどいるかも分からないので、いつ採れるかも分からないということもあります。

3.あなたのサイトは必ずしも常にSEO施策を行い続ける必要はないかもしれない

これは決して、SEOの重要性を低くするものではないです。

そうではなく、限られたリソースの中で行うべきマーケティング施策が常にSEOだとは限らないということです。今回のPodcastでも話しているのですが、全体最適の観点でマーケティングを動かしているとSEOが絡まない期間も多くなります。

なぜなら、リソースに余裕があって常に全方位で改善が行えるような企業ならいいのですが、そのような企業は多くないですので、結果として順番に改善していくことになるからです。

もしインハウス化のために雇ったSEO担当が本当にSEOしかできなかったら、その時その人に何をやってもらうかは予め準備しなければ宙に浮いてしまいます。

5.1人でできることは限られている

220_F_35664648_N33kGk5LKODV6A9Hq5cqDaU9X2VwTPmg(SEO担当者を雇った、雇った人数は1人という前提ですが)少人数では、大きなプロジェクトを抱えきれないことがあるということが元記事で述べられています。

大量のページのキーワード戦略を一斉に変えるなどは1人ではなかなか終わらず、次に進まなくなってしまいますが、外部のパートナーに頼めば金額次第ですが複数人数を動かすことができ、プロジェクトを素早く完成させることができるという趣旨です。

そもそも方針変更に対して迅速に対応できるようにシステム化などしておけということもあると思いますがその仕組を入れる部分も含めての話です。ページ数が多ければシステム移行・基盤移行後のテストもたくさん必要ですし、そもそもその経験がないと事故が起きる確率が大きく上がります。

また、今やSEO=上位表示、という時代でもないのでSEO施策立案に必要の周辺領域はどんどんと広がっています。幅広い知識や経験がないと、SEO自体もうまく回らないことも多くなっています。

そういうこともあるので、私としてはやっぱり「社内にはそこまでの専門知識はいらないが、外部と連携できる、話ができる人間を育てて、一定以上のことは外に任せる」形がいいと思っています。日々の更新作業やKPI確認などはインハウス化した方がいいと思うのですが。

メディアなどで「ひとりでも」という事例がでてくることがありますが、その人はスーパープレイヤーあるいは途方も無い労力と努力を注ぎ込んで実現しいる背景があることも多いです。多くの場合1人だとできることは限られていると考えたほうが良いと思います。また、裏でたくさんあるであろう失敗事例はまず世に出ません。

9.無意識に短期的な結果ばかり、求めてしまうことも

220_F_10010759_kLeZvUebAODdQG1g3VlbOYPSYxqbUUm5組織内部に入ると、どうしても成果を早く上げたくなります。もちろんそれは当然正しいことです。

しかしSEOに関しては、結果が出るまでに時間がかかりがちです。また、分からないという結論を出さざるを得ず、暫く様子を見るということも必要になります。

その時に内部にいると、端的に言えば報告が辛くなります。何も言われなくてもプレッシャーがかかります。元記事の次の「10 . 社内政治に対してタフでないといけない」という項目にも繋がるのですが、成果が上がらないと予算も降りませんし立場も上がりません。

すると、周りを動かせなくなります。この辺りは外部の方が楽なのは事実です。社内政治や力関係を考慮する必要はありますが、ある程度距離をおいて専門家として正論を吐けるからです。

終わりに

と、幾つかの項目を広げてご紹介しました。

改めて念押しを致しますが別にインハウス化を否定するわけではありません。「やっぱり自社で行えるように頑張ったほうがいいんだよね」と考えるのは、どうなのかな?ということです。

なんでも自社でできた方がいいのは、当然のことです。外部に依存する関係性が少ないほうが経営は安定します。しかしそれは現実的にかなり難しいですね。

それよりは、自社を中心として、必要な部分は外部に投げるという繋がりの中にいた方が投資対効果も企業の成長も速いです。

不得意な部分を頑張って社内に入れるよりは、そこはスパっと発注検収スキルの吸収に絞って、そこにかける予算を自社にしか出来ない部分に割り振る、その方が企業は強くなります。特に大きくない企業は。

この記事が今後の人材強化のお役に立てば幸いです。

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