ラウンドナップ・コンサルティング公式ブログ 代表中山陽平が記事執筆。コンサルのノウハウ進化のための情報収集の一部を発信中。2004年〜開始。

検索結果表示画面(SERP)でユーザが注目している意外なポイントとは

ronbun.jpg情報知識学会の論文誌「情報知識学会誌」に、検索結果ページ(SERP)におけるアイトラッキング実験の考察論文が掲載されていました。いやぁ、論文っていいですね。楽しかったです。

『サーチエンジン検索結果ページにおける視線情報の分析』JSIK : Vol. 19 (2009) , No. 2 pp.224-235
 http://www.jstage.jst.go.jp/article/jsik/19/2/19_224/_article/-char/ja

論文の概要

内容としては以下のようなものです。

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Web 情報探索行動中のサーチエンジン検索結果一覧ページ(以下,SERP と呼ぶ)に対する行動に着目し,ユーザ実験の方法論により,視線データ,ブラウザログ,事後インタビュー等の情報を包括的に用いて,ユーザ属性,タスク属 性,クエリ属性の3 つの要因と,眼球運動による視線データとの関連を探った(以下略)

http://www.jstage.jst.go.jp/article/jsik/19/2/19_224/_article/-char/ja

ユーザビリティテストの一つであるモニタテストを行い、検索エンジンで情報を探す際のユーザのアイトラッキング分析をし、その結果に対して考察を加えているという流れです。個別のページの中には踏み込まず、検索するという行為にのみ焦点を当てています。

基本的には一般的にイメージされている内容が証明された結果が出ています。
巷でもユーザビリティテストとして同じことはたくさん行われているので、むべなるかなというところでしょうか。

ただ、その中でも個人的に気づきを与えられる結果がありましたので、それをピックしてご紹介します。

意外と見られているところはどこか?

論文で言うP230~231のあたりです。SERPを表示している状態のブラウザ自体をエリア分けして、それぞれの注視度をまとめています。

分母の多い学部生に絞りますと、注視度の高い順に

  1. スニペット(descriptionなどが出るところのみを指す)
  2. タイトル
  3. URL
  4. クエリボックス(検索語を入力するところ)
  5. サービスリンク(表示エリア最上部の、Googleだったら「地図」「ニュース」「グループ」…と並んでいるところ
  6. タブ

となっています。

やはりスニペット系が見られている

スニペットとタイトルが一番高いですね。スニペットの方が高いのは、文字数が多いので単純に時間がかかっているからです。
やはりスニペットってちゃんと読まれているんですね。タイトル即断即決ということはない模様です。

そう考えると、

   「検索順位&月間検索数&実際の流入数によるスニペット分析と改善

は、かなり効果的な集客施策だと言えるかと思います。

URLも思ったより見られている

URLも思ったより見られています。仮説ですが、URLをユーザは権威だったりを判断する基準のひとつにしているのかもしれません。

経験上、ITリテラシーが低い人ほど、悪く言えばせっかちで、その先にしっかりした情報があるのかが確信できるところまで行かないと、クリックしてくれないことが多いです。

そう考えると

  「信頼性獲得のためには、SEM的にも独自ドメインの取得は必須、
   しかもそのサイトの内容に沿ったものが望ましいのでは

ということが、言えそうです。

情報を探しているユーザは、自分が入れた検索クエリを時々確認する

情報を探しているユーザは、クエリボックスをかなり見ているようです。注視度が結構あります。
仮説ですが、自分が入力した検索クエリを見て、よりよいクエリは無いか考えているのではと考えているのかもしれません。タブへの注目が多少あるのもそのせいではと思います(タブの名前にクエリが出るから)

こういった考え方ということは、今や複合キーワードが当たり前ということでしょうか。

広告は?

スポンサードリンクは、かなり注視率が低いです。
ただ、これは指定された課題が「世界史のレポートを書くために…」だったので、そもそもクエリの性質として広告が出ない、ないし相性が悪いものだったためかと思います。(もちろん注視率≠クリック率です。)

また、広告は文字数が少ないので、単純に注視する回数(≒注視時間)が少なくて済んでいるということもあるかと。

やっぱり検索結果の1ページ目に載るか載らないかは重要

次の統計(P.233の図4:「閲覧された文書要約箇所のランク毎の注視回数」)を見ると、やはり10位以内ということが極めて重要だと言えます。

情報調査系のクエリでは、一応50位近くまで見られていますが、それもわずかです。10位と11位の間に越えられない壁があります。

順位1234567891011

注視回数

1.00.650.550.450.350.320.270.270.150.30.06

10位は最下部なせいか、6位と7位の間くらいの注視回数を出しています。なので、7位~9位になるくらいなら、10位になったほうがマシだということです(1位をキープするより難しそうですが…)

おわりに

論文再掲します。Google Scholar面白いですね。学生時代を思い出します。しかし、もう出典の書き方とか忘れてしまいました…。Ibidとか、Op cit とか…

この論文の一つのミソが、検索クエリを十把一からげに扱うのではなく、「information Query(欲しい情報を探す検索クエリ)」「Navigational Query(特定のサイトなどに行きたくて入れる検索クエリ)」に分けて比較調査するなど単純なアイトラッキングではない部分なのですが、ちょっと長くなるので割愛しました、興味のある方は元に当たってみてください。

 ▼ 『サーチエンジン検索結果ページにおける視線情報の分析』JSIK : Vol. 19 (2009) , No. 2 pp.224-235
   http://www.jstage.jst.go.jp/article/jsik/19/2/19_224/_article/-char/ja

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