ラウンドナップ・コンサルティング公式ブログ 代表中山陽平が記事執筆。コンサルのノウハウ進化のための情報収集の一部を発信中。2004年〜開始。

コンバージョンレートだけを見ていると、セクショナリズムが加速する。

160_F_26754713_8sVptwSDeJfRiDUP8g02XzbaMhoNdzEbオンラインマーケティングで重要な指標としてよく出てくるものの1つが、CVR(コンバージョンレート)です。

コンバージョンとはもともと「転換」のことで、マーケティングにおいて、お客さんのステージが変わること、転換することを「コンバージョンした」ということから始まっています。

例えば、何だかサイトにただアクセスしてくるだけの人だったのが、メルマガに登録してくれた。あるいは、メルマガに登録してくれていた人が、実際に商品を買ってくれた、など「表面張力を打ち破って、コップから水があふれた瞬間」です。

大事な瞬間であるが故「いかにコンバージョンレートを改善するか?」というように、重要指標として扱われることが非常に多いですね。

ただ、ともすればそれは「コンバージョンレート偏重に陥いる危険性をはらんでいます。今回はそんな内容です。

マーケティングは、セールスプロセスの中のスタート地点

160_F_2403799_kn2VNPngvWPeOHW2VOmWt064JgwgHAほんとうに見なければいけないのは、転換する割合ではなく、その先にあるもの。それはいわゆる売上や利益です。

特に利益ですね。しかも、マーケティングやセールスを行なっている部署の中で持っている数字ではなく、

「最終的に会社にとってどれだけのプラスになっているの」

という数字です。

なぜ、そこまで追いかけなければいけないかというと、それは

「マーケティング・セールス部門のやることは、
 往々にしてその後ろに控えている業務に大きな影響を与えているから」

につきます。

マーケットインな商品開発が増えている今、マーケティングはバリューチェーンのかなり前に位置することが多いです。

マーケティングを行い、市場のニーズを吸い上げて、商品開発も行い、そしてその商品やサービスを実現するために後ろの人々が動いていく。こういう形がかなり多くを占めているかと思います。

それ故に、バリューチェーン全体へのインパクトが大きい

160_F_31030_BR6KmZfSXUQ1o7urnkXdvNoFhen6Fqそういう状況において、マーケティングやセールスがやることは非常にインパクトがあります。

従って例えば

  • セールスのやり方を変えた結果、客質・客層が変わり、商談の数は増えたが成約率は下がった
  • 商品性が変わった結果、バックのカスタマーサポート部門の不可が3割近く増えた
  • マーケティング部門にパワーが偏ってしまい、他のチームとの関係が悪化した、コミニュケーションロスが増えた

などなど、起きることがママあります。

 

こういった状況下で起こりやすいのが

  • 商談の数は増えたが成約数は変わらず、結果として人件費などだけが増えてむしろ利益が減った
  • 成約数も増えたが、サポートのコストが倍増し、トータルでは利益が減った
  • 成約数も増え、利益も増えたが、社内の雰囲気が変わってしまい、退職者も出始めた

などです。

インパクトが強いからこそ、全体を見る視野の広さを

こういった状況を避けるためにはとにかく「視野を広く持つ」ことが大切になります。

「うちのチームがこういうことをやると、こういう影響があるよな」「こうやって数字を作っていくと、あのへんの方々に迷惑がかかるかもしれないな」

こういった後ろの事を考える姿勢がないと、先ほどのような「問題」が起きてしまいがちだったりするんですよね。

どこかのチームが圧倒的に力を持っている会社というのは、組織体としては健全ではないと思っています。支えあっているわけですから。周りに対する感謝の念を忘れるとろくなことはないです。

それを考える切っ掛けになるのがROI、あるいはLTVの概念

160_F_28383429_XaW6YW2qrRXmrcQr69OwmNrQagj2wBfJROI(投資対効果)、LTV(ライフタイムバリュー)をきちんと捉えることは、とても価値があります。

なぜなら、自然と「後ろのことも考える」きっかけになるからです。

  • ROIは、「自分のこの行いが、最終的に企業にどれだけの利益をもたらしているのか」を把握することに繋がります。
  • LTVは、「自分が一件売ることで、その何倍もの利益が期待できる、そうなっているのはなぜだろう」と考えることに繋がります。

CVR(コンバージョンレート)は、極論は「マーケティングチーム・セールスチームが指標として勝手に定めたタイミングにおける、パフォーマンス」にすぎないですよね。

トータルで見ると、先ほど上げた事例のように、もしかしたらマイナスになっている可能性もあるんです。

 #実際、あるんです^^;

LTVについても、そもそもLTVが発生するというのはマーケティングチームというより、バックのサポートのおかげだったりします。

LTVは空から降ってくるものではないので、そこはきっちりバックの人々に対して感謝の気持を持つことが、フロントのマーケティングチームとしてはとても重要だと思っています。

終わりに

160_F_26458568_3r7i4Tf75J3bPBN8dskcUMbuCTQmWZCPコンバージョンレートだけが指標になっている、あるいはCPAだけが指標になっている計画書を、少なからず見る機会がありますが、それだけではなくLTVや最終的なROIも指標に加えるべきです。

それによって「あれ、CVR上がってるのにROI落ちた」みたいなことに気づけるからです。セクショナリズムが蔓延するのを防ぐことができます。

チーム間を調整する役目の人、上司などはもちろん、実際の現場プレイヤーレベルでも、事業全体を見据えてその中で自分がやっていることがどのように全体に影響しているかを考える、これはぜひ行うべきじゃないかなと、最近とみに思います。

個人プレーでできることに限界はありますよね。

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